テデスキ・トラックス・バンド『Made Up Mind』

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かしぶち哲郎さんの訃報に心を痛めつつ、バラカン・モーニングで何度も耳にしているテデスキ・トラックス・バンドの本年8月に出た2作目を聴いています。今度来日もするそうですね。

11人という大所帯で、かつオールマン・ブラザーズ・バンドにも参加している人のリーダーバンドということで自分の範囲とは異なるカテゴリーの音楽ですが、この成熟味はなかなか味わい深い。『Misunderstood』なんかで聴けるファンキーなダブルドラムスはとても肉感的に響いてくる。基本はギタリストのバンドなので短いながらもカッコいいソロ演奏が聴けるんですが、この感じはやはりクラプトンを彷彿とさせます。クラプトン自体左程熱心には聴いていないので失礼千万ですが、それでもこのバンドの魅力は普遍的です。渋い。

スティーヴ・ウィンウッドさえかなり最近になって聴いたクチですので偉そうなことは言えませんが、この基本的なグルーヴは圧倒的。かつやはり整理された緻密な音が綺麗ですね。ライブもきっと素晴らしいんでしょう。既視感のある音ではありますが、年末にふさわしく聴こえてくる落ち着いた音楽です。

今年は親の関係で大変な年でしたが、せめて無事に終わって欲しいし、来年はもっと落ち着いた年になって欲しい。大殺界のど真ん中なので色々とありそうですが、変な予感は抱かずに淡々と音楽を聴いていきたいと思います。2020年を見据えながら歩いて行けたらいいなあと考えながら、心地良いグルーヴに身を委ねています。