続いてこちらは7年程遡って86年の作品。これは『Bizarre Love Triangle』が収録されているので手にとりました。何といっても当時PVが秀逸で、デジタルなビートと共に繰り広げられる映像美は強烈なインパクトを残しています。
全体的に感じたのは、この時点で既にバンドサウンドだったんだなあ、ということ。若干近作に比べて暗めではありますが、ギターも鳴っているし四つ打ちでもない。何となく薄っぺらく感じるのはベースの音が全体的に高めだからでしょう。でもニュー・オーダーの場合そのベースによるメロディアスな旋律が特徴となっているのでそれは仕方ない。もう少しいい音で聴きたかったかな。
弾けるようなポップさはまだ影を潜めていますが、充分に大衆性の漂う出来。初期のエレクトロニックな演奏主体のバンドでは最早なくなっている、この時点で。80年代はもう少し演奏寄りなのかと思っていました。
収録されている『Bizarre Love Triangle』のイントロが短いのが残念。やはりニュー・オーダーはシングル主体のバンドだったのかなあ、と思ってしまいますね。