ブルース・アンド・テリー『Rare Masters』

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ビーチ・ボーイズに加入する前のブルース・ジョンストンとバーズのプロデューサーだったテリー・メルチャーがコンビを組んでいた時の音源をまとめたもの。先日聴いた高橋幸宏のEveryday Musicで『Don't Run Away』がかかっていて、そのめくるめく中期ビーチ・ボーイズ的世界に一発でやられました。最近はベスト盤が出ているようですが、本盤は90年代に音源がまとめられたもののようです。サクッと中古屋にありましたが結構入手困難盤かもしれません。

ブルース・アンド・テリー名義で60年代中盤にリリースされた音源が特に素晴らしくて、どの曲も恐ろしい程のノスタルジーを持って迫ってきます。何と美しいコーラスワークか。ビーチ・ボーイズとバーズを2で割ったような、あるいはロジャー・ニコルズのようなソフトロックの感触もプンプン漂っています。

ブルース・ジョンストンはビーチ・ボーイズで『Disney Girls』のような超名曲を生み出しているのでソロもいいに違いないと思い聴いてみた『歌の贈りもの』が今ひとつだったので多少警戒していましたが、こちらは全然違います。あの頃の目眩のするような美しさを備えた楽曲がこれでもかと畳み掛けてくる。初期や後期の楽曲は左程でもないですが、60年代中期はやはり独特の空気感だったんでしょう。本当に綺麗です。