シェリアン・オーファン『Humroot』

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連休も今日でおしまい。最後は何と35円で購入したシェリアン・オーファンの92年リリース3rdです。

何故このアルバムで活動を停止したかよく分かりました。当初のクラシックとの融合というコンセプトは微塵も残っておらず、単なる透明感のあるポップ・ミュージックとなっているんですね。キュアーのドラムが参加しているようですが、このドラムの参加というのもミソで、益々普通のバンドになってしまっている。恐らくは自らのアイデンティティを見失ってしまったんでしょう。当時のレコード評でEverything But The Girlが引き合いに出されている理由がやっと分かりました。これだったらこのグループをわざわざ聴かなくてもいいでしょう。

その後長いブランクを経て何故か復活しているようなんですが、いずれにしても謎のグループです。今回驚くべきことに手にしたのは国内盤なんですが、当時はレーベルがラフトレードということもあって結構国内でもプロモーションがかけられていたんですね。今となっては洋楽は国内発売が見送られることも普通になってきましたが、当時はこんなマイナーなグループにもスポットが当てられていた。当然久々の新作が出たといっても今は話題に上ることすらありません。寂しいことだ。

過ぎ行く夏を見送るには絶好の音色ではあります。サウンドは没個性的でも歌声は涼しげですので。さて、明日からまた仕事か・・。