マイルス・デイヴィス『Agharta』disc 1

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Everyday Musicを聴いているとどうしてもその前のJazz Conversationを聴いてしまうんですが、毎回マイルスのコーナーがあって先日そこでアガルタのプレリュードがかかっていました。やっぱりラジオから聴こえてくるとカッコいいんですね。以前レンタルで借りて聴いて以来、随分久しぶりに聴きました。

やはりどうしても聴いていて緊張が途切れてしまう。邪念が入ってきて集中できない。何故なんでしょうか。むしろBGMとして聴き流していた方がしっくりくるような気がします。演奏はパワーが漲っていて充分カッコいいんですが、何というかロックの延長線といいますか、これだったら他に代替物があるよ、と思わせてしまうきらいがあります。『ビッチズ・ブルー』のようなグルーヴィーさは影を潜め、むしろパーカッションノイズが静かに鳴り響いているかのような感覚。やたらと長い楽曲構成にキャッチーなメロディもない。

ここでの緊張感は長くは続かずにその後マイルスは休養に入るんですが、ある意味そこで終わったとも言える。復活後はパッとしませんでしたので。巨人の最終章を味わうような感覚で楽しむべき作品と捉えています。