アートポート『ARTPORT - Expanded Edition-』

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しばらく前に通勤中ムーンライダーズを聴き直していたら、アートポートの「ロシアン・レゲエ」がかかりました。10周年の時など、折に触れてアートポートは再演されることがありましたが、改めて聴いてみると結構いいなあ、等と思いつつ、93年にメトロトロンから発売されたお蔵入り音源を売ってしまったことを後悔しました。

そんな時に届いた再発の知らせ。しかも今回は93年の発売時のライブ付きです。非常に嬉しいニュースでした。

内容的には81年録音ということで、『カメラ=万年筆』と『マニア・マニエラ』の間にあたります。時期的にはニューウェーブに影響を受けたかなりとんがっている頃ですが、その中でスピンアウトしたこのプロジェクトは12年の長い間封印されてきました。それだけインパクトがあったということでしょう。バンドを揺るがしかねなかった。

実際の音は当時のXTCやポリスのような感触に近いですが、ライナーを読むと80年頃のロンドンのライブハウスで見た売れる前のトンプソン・ツインズやオレンジ・ジュースといった名前が出てきます。表面化していたかどうかの差で、雰囲気は恐らく変わらないのではないかと思います。とにかく勢いのある音。

そんな中でも「ロシアン・レゲエ」や「ブロークン・デイズ」といったスローな曲の出来がいいように思います。だからこそ折に触れてこの2曲は再演されるんでしょう。

93年のライブの方も非常に勢いがあっていいですね。その上まとまりも出ている。『最後の晩餐』で復活した後ですので、ギターとのバランスもとれている。ガンガン弾いても大丈夫な環境が出来上がっていた時期です。演奏ではギタギドラも使われていそうですが、果たして真相はいかに。