グレイトフル・デッド『Dead Set』

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81年リリースの2枚組ライブアルバム。前年に行われた15周年記念コンサートからの音源でこちらはエレクトリックサイド。聴いても聴いてもどこかへ飛んでいってしまうかのようで、掴みどころのない淡々とした演奏です。

やはりはちみつぱいを連想しました。音自体の微妙な質感とずっと繋がっていく長尺な演奏。程よい緩さ。但し異なるのはこちらは数多くのファンに支えられた生ける伝説のバンドだったということ。恐らくは存在自体が象徴であって音楽だけが支持されている要素ではない。現場に漂っていたであろう自由な雰囲気はきっと今ではフェスなんかの空気に引き継がれているんだろうと思います。ドラッグの有無といった違いはありますが。

作品自体を聴き込んだ時に一体どこに魅力があるのか。何が自分の好きな音楽との共通点なのか。未だに見つけられずにいます。これは先輩に聞くしかないかな。音は確かに心地良い。でもその先に何があるんだろう。ブランドと言説だけでは流されないようにしなければいけません。