マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル『Greatest Hits』

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この春に異動して来た会社の先輩に音楽に詳しい方がいて色々と話している中で、自分はソウルとジャズが未開拓である旨話したところ厳選して5枚のアルバムを貸してくれました。大分趣味が被っているところも多いんですが、マーヴィン・ゲイについては『What's Going On』からのニューソウルの時期の作品しか持っていなかったので、このタミー・テレルとのデュエット作品は初めて聴くことになります。

32分くらいの収録時間で非常にコンパクトなベスト盤でしたが、どの曲も可愛らしくて懐かしい佇まいの音で心地良く聴けました。モータウンの音、という感じですが非常に良いです。タミー・テレルは若くして亡くなってしまった訳ですが、この息のピッタリ合った感じは相互に余程信頼関係がないと作り出せないものだと思います。

ややもすると耳を通り過ぎていってしまう程のスムースさですが、音の質感はパリッとしてカッコいいし、何より楽曲とボーカルがいい。モータウンにのめり込んだことは過去ありませんが、それはひとえにワンパターンの印象があるからかもしれません。オールディーズものというのは大量生産によるヒット曲の製造手法がもたらす質感と録音技術の革新前の時代的雰囲気がスノビズムの原因となっているように思います。そんな難しいことは考えずにただ身を委ねればいいのかもしれませんね。