ヴァン・モリスン『Moondance』

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ヴァン・モリスンも未開拓のアーティストですが、傑作と言われる本作も何度も手にとっては見送って来た作品でした。一時期まとめて再発した際もしばらく迷いましたが、結局買わずじまい。巨匠のイメージがあるので何となく重そうで近付き難いんですね。そんな中、サクッと貸して頂いたのが70年リリースのこの作品です。やっと聴けました。

勿論渋くていいんですが、唯一ヴァン・モリスンで記憶に残っている曲がここには入っていませんでした、それが何なのかはいまだに分かりませんが、恐らくはこの前作にあたる『Astral Weeks』あたりを聴けば入っているのではないかと推測します。

孤高の人のイメージがあるヴァン・モリスンですが、ソウルフルな歌声と着実なグルーヴは質の高さを一定のレベルで保ち続けていて、かつ探求の旅に出ていまだに進行中という感じがします。決して軽くはないですが、かといって重々しくもない。かつ本作はイメージと異なり、多少ジャズの香りも漂っていました。

ガツンとした説得力を持って迫ってくるところまではまだ到達していないのは自分の耳が肥えていないせいだろうと思っています。作品が大量にあるので、聴き進むにはまだまだ時間がかかりそうです。楽しみは多い方がいいので、宿題としてとっておきたいと思います。