ワールド・パーティー『Dumbing Up』

f:id:tyunne:20181104070555j:plain

ワールド・パーティーは97年の『エジプトロジー』で一区切りついたように感じていましたが、その後随分経ってからリリースされた未発表曲集が結構良かったので、2000年代に入ってからの作品も少し意識して探していました。

で、こちらは2000年にリリースされた作品なんですが、これが予想以上に良い出来で、やはりカール・ウォーリンガーは侮れないな、と認識を新たにしました。いい曲が非常に多いです。というより捨て曲がない。音自体もとても明るくて、『エジプトロジー』にあった多少陰鬱なイメージは完全に払拭されています。ここまで来ていればもう少し話題になっても良さそうなもんですが、一向に表に出てこないし、紹介されることもない。そして国内盤も出ない、ということでつくづく恵まれないアーティストだなあ、と可哀想になってしまいました。いい作品なのになあ。

過去にも書きましたが、ワールド・パーティーを知ったのはWOWOWの番組で当時のジェリーフィッシュと一緒に紹介されていたものを観たのがきっかけです。どちらも気に入ってその後聴き始めましたが、ジェリーフィッシュのその後の息の長い支持のされようと、ワールド・パーティーの雑な扱われようの差は果たしてどこにあるのか、と考えると単にビジュアルの差かな、と思ってしまったりします。ジェリーフィッシュはイケメンですからね。それに比べてカール・ウォーリンガーは何となく捻くれたオッサンのような風貌なので、音楽とは別のところでピックアップされていないように思えてなりません。それ位、この作品はいいアルバムでした。その後の作品ももう少しフォローしなくては。