XTC『Nonsuch』

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昨年末に念願のブルーレイレコーダーを購入したので、やっとのことで聴けたXTCの再発盤。残念ながら5.1chのシステムは家にはないのでサラウンドミックスは楽しめませんが、それでもこのボリュームは凄い!聴くのにひと苦労です。

リマスターの方はやはり音圧は控えめ。オリジナルは曲間が繋がっていたりするのが、こちらでは一曲一曲が丁寧に切り離されていてちょっとトータリティに欠けるきらいはありますが、それでも落ち着いて楽しめました。『Nonsuch』は頭の3曲だと思うんですが、何といっても「Dear Madam Barnum」でしょう。この高揚感は何者にも変えられません。

それにしてもこの時期のデモ音源をひとつにまとめたのは凄いというか、親切というか。アンディのデモ音源は『ファジー・ウォーブル』シリーズで世に出尽くしていますし、当時のシングルもまめにチェックしていたので初めて聴く曲は少ないですが、それでも幻のシングル『Wrapped in Grey』に収録されていた「Rip Van Rruben」等は初体験でした。このシングルは発売後すぐに回収されたもので、先日DUで3万以上の値がついていたのを見かけましたが、それ以外にもコリンのデモが入っていて半分近くは初めて聴く曲でした。

「Didn't Hurt A Bit」はボックスセットに正式バージョンが収録されていたものを今回は本編の最後に無事収録。これなんかいい曲なのになあ。コリンの悔しさが伝わって来るようです。その曲の演奏風景も入ったガス・ダッジョン撮影による映像も入っていますが、こちらはネット上に上がっていましたね。以前シェアしたこともありますが、「The Disappointed」なんかの演奏風景はほんとにライブを再開して欲しいと願ってしまう程躍動感に溢れています。

このCD+Blurayという再発手法はどう考えてもメジャーになりそうにありませんが、それでも収録時間の多さを優先して選んでいるところがやっぱりファン思いなんですね。最近出た『Oranges & Lemons』がソニーのブルーレイで再生できないという話は実はレコーダー購入前に知ってはいたんですが、それでもソニーを選んでしまったので、早めにファームウェアアップデートをして頂けることを切に要望します。