本作と『エクスタシー』は狭間の作品なのでどうしても存在感が薄いんですが、75年リリースの本作から本格的にセッションミュージシャンを起用し出したという意味では記念すべき作品です。楽曲のクオリティは次作の『幻想の摩天楼』に譲りますが、充分にいい作品。ここからライブ活動も凍結されます。
前作の『プリッツェル・ロジック』にあったバンド然とした雰囲気を残しつつ、構築型にまっしぐらの序章。洗練の極みはこの後に続く作品群で上昇し続けていきますが、まだここでは微笑ましい。一方でやはり過渡期的な印象を残すのも事実です。曲が残っていない。