スクイーズ『Squeeze』

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スクイーズというバンドはマッドネスと共に英国の国民的バンドと言われることが多いんですが、日本では本当にファンが少なくて知名度の割に聴かれることが少ない。XTC程の捻りも少ないので、分かりやすさが逆に存在を消してしまっているところがあります。

78年のこの1stは何とヴェルヴェット・アンダーグラウンドジョン・ケイルがプロデュース。スクイーズジョン・ケイルというのはどう考えても合わないと思うんですが、そこは当時パンクムーブメントが攻勢だったことに目を付けた戦略的な作戦だったとのことです。

少し荒々しい雰囲気が聴く気を削いでしまいますし、自分も久々に聴きましたが、左程悪くはない。「Take Me I'm Yours」は自らのアレンジのようですが、これなんかはその後も何度も演奏されている有名曲です。何となく『モダン・ラヴァーズ』の頃のムーンライダーズのような雰囲気ですね。クラフトワークに影響を受けた曲とのこと。確かにアレンジは電子音を取り入れたものでした。

その後の長い旅路の出発点としてまさに記念すべき作品なんですが、今後もスポットライトが当たることは少なくとも国内においてはないだろうなと思わせる内容でした。