スクイーズの全米での出世作。当時アナログではこのアルバムと『アージーバージー』だけは持っていました。
何といっても冒頭の「Hourglass」がMTVで沢山流れたこともあって、一般的にスクイーズが知られるようになったきっかけを作った作品なんですが、その後に続く「Footprints」「Tough Love」「In Today's Room」なんかもいい曲で、A面は珠玉の感があります。
スクイーズが醸し出す「普通」な感じは音楽としてはエッジが鈍く映って日本で15%と言われる洋楽ファンの中でも更にリスナーが限定される感があるんですが、非常に汎用的でかつ微妙に捻りも効いていて好事家に留まることのない魅力を携えていると思うんですが、なかなか浸透しないのは何故なんでしょうか。次作の『Frank』がまた傑作で、もうこの時点で殿堂入り、といった感覚があるんですが、やはりロックの文脈で語りづらいのが難点なんでしょうね。残念なことです。