グレン・ティルブルック『The Incomplete Glenn Tilbrook』

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01年にリリースされたスクイーズのグレン・ティルブルックの1stソロ。これは非常にいい。

スクイーズは何度か解散、再結成を繰り返していますが、つい最近も再結成されていいアルバムを届けてくれました。本作は99年の『ドミノ』で2度目の活動休止を宣言した後に出されたグレンの初のソロ作品、ということで満を持した作品に仕上がっています。

とにかく曲がいい。抑制された音の質感もバランスがとれていて素晴らしいと思います。転調の効いた楽曲とそれを分かりやすい音像で表現するベテランならではの技。これは15年間聴かなかったことを後悔する作品でした。ライブがとにかく熱い、という話は目にしていましたが、作品がこんなにも質の高いものであったとは。ミッシングリンクはやはり丁寧に埋めていかないといけませんね。

スクイーズでは『フランク』が一番のお気に入りですが、やはりシンプルな演奏と派手過ぎない捻くれ方、加えて分かりやすさを備えている珠玉の作品はこの1stソロでもきっちり構築されていた。再結成盤もとても良かったので、今後の活動が更に楽しみになりました。スクイーズの来日公演は高くて行けませんが、この作品を聴きながら我慢しようと思います。ほぼ捨て曲なしの名盤。