先日ケーブルTVで何気なしに映画を観ていたらエンディングテーマで流れてきたのが本作に収録されている「サラウンド」でした。もしかして奥田民生かな？と思いましたが知らない曲。実は奥田民生は聴いていてもユニコーンは敢えてノーチェックなので、知らなかったという訳です。本作は09年の再結成盤。
ユニコーンを何故聴かないかというと、何となく部活・サークル乗りのふざけた感じが気に入らないからなんですが、実際この当時の再結成にも一切興味が湧きませんでした。リードトラックになっていた「WAO」なんかもふざけた感じで、やっぱりこんなもんか、と感じていたんですが、やはり奥田民生の楽曲の一部としては聴いておいて損はない。
09年というのは『Fantastic OT9』と『OTRL』の間となります。『OTRL』から独りで全ての楽器をこなす脱バンド状態となりますので、09年まではバンドサウンドが維持されていた。あるいはこの古巣の再結成でバンドに飽きたのかもしれません。
で、作品の方は良くもなく悪くもない。その位の印象でした。再結成した意図そのものも不明ですが、当時奥田民生がインタビューで「楽だ」と発言していましたので、ソロでのプレッシャーから解放される憩いの場になっているんだなあ、と感じていました。戻れる場所があるのは単純にいいことです。そこで何か新機軸を出していくのか、きっとそういうもんでもなくてもっと緩いもんだと思います。歳をとるとはそういうこと。40代ではまだ早い気もしますが、そんなもんでしょう。だからいくら音の層が厚くても軽めに聴こえる。そして記憶に残らない。やっぱり「サラウンド」くらいかな、ひっかかるのは。失礼ながらそんな感じです。
