フランク・ザッパ『You Are What You Is』

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80年代のフランク・ザッパは音が分かりやす過ぎる気がしてずっと避けてきたんですが、よくよく考えてみれば数多いライブ盤で慣れ親しんできているので聴かない理由もないかなと思い手を出してみることにしました。81年のこのアルバムには『You Can't Do That On Stage Anymore Vol.1』にライブで収められていた「Dumb All Over」から「Suicide Chump」へのメドレーが収録されているので、まずはこれから。元々は2枚組で曲間なしで繋げられた全20曲というボリュームです。

ザッパのボーカル曲には『ジョーのガレージ』でお腹一杯になってしまったこともあり、かつ必要以上に大衆的なイメージがあって今ひとつピンと来ませんでした。ただ聴いてみると多少印象は違います。各曲後半のリフの繰り返し効果で覚醒がもたらされる。意外と音は厚くて思った以上に軽薄でもない。ザッパだから当たり前ですが、もう少し軽い感じかと思ってました。

唯一のインスト曲「Theme From The 3rd Movement of Sinister Footwear」ではスティーヴ・ヴァイがユニゾンしたギターが聴けますし、ボーカル曲でもちゃんと後半にギターソロが配置されていたりもする。本作の前に怒濤のリリースがなされた『黙ってギターを弾いてくれ』ではギターソロのみを集めた3枚組でしたので、時期的に離れていない本作でテイストが似るのは当たり前です。

大分聴くのをサボってきた80年代をこれから少しずつ埋めていこうと思いました。