ユートピア『Oops! Wrong Planet』

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ユートピアがポップスバンドになり始めた77年の作品。この年はユートピアとして2枚のアルバムをリリースしています。このアルバムはよく聴きました。

メンバーも4人で定着して、各自の楽曲をバランスよく収めた作品でもありますが、何より楽曲がいい。冒頭の「Trapped」からして飛ばしていてバンドに脂が乗っているのがよく分かりますが、他にもライブの定番「Love In Action」や「My Angel」等見逃せない曲が目白押し。

トッド・ラングレンにはライブでの「締め」の1曲というのが何曲かありますが、「Just One Victory」「One World」と並んで定番なのが本作ラストの「Love Is The Answer」です。この辺りの名曲が収録されているので、トッドの場合はソロだけ聴いていても不十分になってしまう。なかなか罪なアーティストです。

ユートピアからプログレの要素が消えていったことで元々実験の場だったバンド活動がむしろメジャー志向へ転換していき、逆にソロ活動の方が実験色を濃くしていく逆転現象がこの辺りから起き始めます。その変化は後年トッド自身も振り返ってコメントしていて、後にバンドの行き詰まりを迎えていくことになります。