ユートピア『Swing to The Right』

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82年の作品。ユートピアはここから急速に失速していきます。これ以降の作品は楽曲単位で光るものはあるものの、バンドの個性としては突出したものは消えていってしまい、レコード会社が変わってからはプロモーションも左程行われなくなってバンド自体が自然消滅していくことになります。

ここでの白眉はやはり「Only Human」になるでしょう。トッド・ラングレンお得意のバラードで、この魅力に気付くまでしばらく時間がかかりました。アルバム自体がつい埋もれがちになってしまうので。

他にも初めて観た弾き語りのライブでも演奏されていた「Lysistrata」もキャッチーでいいですね。ライブの定番曲「One World」は何故に人気があるのかよく分かりませんが、恐らくシンプルだからでしょう。

トッドにとって80年代は暗黒時代の始まり。何度か復活を繰り返しながらもここから徐々に下降線を辿っていくのが哀しいところです。