ユートピア『Oblivion』

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ユートピアの83年リリース作品。ここでは何といっても「Maybe I Could Change」でしょう。この曲の良さに気付くまで随分と時間がかかってしまいましたが、その理由はこのアルバム自体が埋もれてしまうからです。

音は比較的派手なんですが、楽曲がどうしても凡庸なので作品全体としてはとても地味に映ってしまいます。この頃のライブは非常に脂が乗って順調だったようですが、作品の質がちょっと・・。これぞ産業ロックというような音使いで曲も一本調子。それでついつい耳が遠のいてしまうんですね。

そんな中でも「Maybe~」だけは唯一メロディアスで、構成の妙や旋律の美しさが群を抜いていて、もっと再演されてもいい。メインボーカルがカシム・サルトンだからかもしれませんが、その後も余りライブで演奏されることのない楽曲になってしまっているのが残念でなりません。