ラスト!ボーナストラック集ですが、これはバッドフィンガー、メリー・ホプキン、ジャッキー・ロマックスに限って収録しているという2枚組ものです。
特にメリー・ホプキンなんかは「悲しき天使」の各国語バージョンが4曲も入っていたりしていて、これはちょっと・・という感じなんですが、丁寧ということでいうときちんと漏れなく収録されているという話。それがどうしたというのか。
メリー・ホプキンを聴いているとシリア・ポールを思い出してしまうし、アップルレコードのボックスを聴いているとナイアガラボックスを思い出してしまう。アーティスト主導のレーベル、レコード会社の先駆けということで、その残した功績は大きいですが、結局は何かそこに意思があるというより時代の流れの中で生まれた一つの現象に過ぎなくて、もちろんそこにビートルズの色はあるけれども、むしろ出すことが目的化されてしまった感もあるのではないかと。ビジネスとはそういうものです。
その意味でヒットシングルも出たし、こうして後世に残るボックスセットとしてもまとめられたのだから、よしとするしかないでしょう。
バッドフィンガーのリマスターを聴きたくて触手を伸ばしたんですが、思いの外収穫はありました。しかしなんとなく聴いていながら夢遊病者にでもなったかのような感覚が聴きながら漂って来ます。