クラフトワーク『3-D Catalogue』disc 6『Techno Pop』

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この作品がリリースされたのは86年。当時、細野晴臣は「まだこんなことをやってるのか」と呟き、坂本龍一は原点を見つめ直した、というエピソードを記憶していますが、先日聴いたサンディー&ザ・サンセッツの作品も86年だったことを考えると、このプリミティゔぶりはやはり異常に映るし、前述のような反応が出てくるのも合点がいきます。

自分はどうだったかというと、クラフトワークの新作にリアルタイムに接する初めての機会に等しかったこともあって、「ああ、まだ活動してくれるのか」と胸をなでおろしたように思いました。PVも印象的で、YMO散会後の世界でまだ生き残りがいるという幻想に一瞬だけでも身を委ねることができた。でも音像はシンプルで少し怖かったような気がします。

当初『Electric Cafe』という作品名だったものが、その後『Techno Pop』と改名されるというこれまたベタな展開でしたが、もう30年近く経った今となってはどれも同じですね。ただ時代考証をするなら、そこには微妙な違和感が漂っていた記憶があるだけです。

今回も収録時間は27分。これは意図的に各タイトルの収録時間を短くしてるな。