99年の弾き語りライブを収録した２枚組。このライブ盤がリリースされていたことは一連の作品を復習した際に知ってはいましたが、弾き語りとは思っていませんでした。2000年のリリースですが、この後『確かな光』が来ているということは、ここでひとつ吹っ切れたというところはあるんでしょう。
トッド・ラングレンのカバーが入っていて、選曲が2ndからの「Wailing Wall」というところがいいですね。トッドが大好きな人の選曲だと思います。いわゆるヒットシングルの連発ライブではないので比較的渋めの内容ですが、「夢の中で会えるでしょう」「夜の海を走って月を見た」「ベステンダンク」といった曲が丁寧に臨場感を持って歌われるのは貴重な記録です。
権藤知彦がバックで演奏していたり中村一義がゲストで登場したりといった多少の華やぎはありますが、基本的には長いトンネルを熱気で孤独に乗り切った後の記録、という意味合いが強いライブなのではないかと思います。
