レッド・クロス『Phaseshifter』

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93年リリースのメジャー2作目は当時の流れに乗ったグランジ風味の作品でした。これはちょっとあんまり引っ掛かんないな。

 

思えばパワーポップというカテゴリー、というか括りで語られがちな音楽は時代的に90年代初頭に位置することもあり、どうしても当時のグランジオルタナティヴの文脈に乗ってしまいがちな環境にあったということなんでしょう。ジェリーフィッシュだってそうだし、マシュー・スウィートだってそうだった。それ程までにニルヴァーナの影響は大きかったのか。というより売る側の要求もあったんじゃないかと推測しますが。

 

レディオヘッドだってギターをかき鳴らしていたし、表現として時代の共通認識みたいになっていたんだと思いますので仕方ないですが、やはり退屈に響いてしまう。特にこうしたアイデンティティ確立前のバンドなんかは音の流れに埋もれてしまいますね。これが次作で一皮剥けるのか。楽しみです。