ポウジーズ『Amazing Disgrace』

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パワーポップ関連はマシュー・スウィートジェリーフィッシュあたりまでで、比較的スルーして来てしまっていたので、ここへ来てレッドクロスやこのポウジーズなんかを聴いてみようということになって今聴いている訳ですが、ちょっとやはり軽い。音はグランジの影響で騒がしげですが、今ひとつのめり込めない軽さが漂っているように感じます。

 

パワーポップ自体が定義をしにくい言葉ですが、その括りで語られる中ではヴァン・デューレンやジェイソン・フォークナーなんかは安心して聴けましたし、少し違いますがエミット・ローズなんかも良かった。ここへ来てポール・マッカートニーはきちんと聴かないと、と思わせてくれた効果も勿論ありました。しかし余りに過大評価するのもどうか。このポウジーズの軽さを耳にすると、もうちょっと、という感覚があります。悪くないんですが、残らない。勿体無い感じがします。

 

以前はそれを「憂いが足りない」という表現で整理していましたが、何となくそれだけでもない。没個性、勢いに任せた練りの足りなさ、パワーポップという名指しに甘んじてしまう聴く側や売る側の無防備な姿勢、等うまく言えませんが、刺さり込んでこないのには何か理由があるはずです。