フィフス・アベニュー・バンドの再結成盤。90年のリリースですが、たまに中古で見かけるくらいで詳細は全く知りませんでした。69年発表の唯一のアルバムがその後も高い評価を続けていて、それにあやかっての再結成だったのか、ほとんど情報がありませんが、実際クレジットを見る限り、メンバーが集結して作り上げた類のものではない。
音も80年代後期から90年代当時の、今からすると若干古臭いもので、楽曲の輝きも今ひとつ。AOR風味たっぷりで、1stの初々しさは当然ながらありません。これは企画倒れだな。本人たちの意思に基づいて集まったというより周りが仕掛けた類の再結成だと思います。このパターンははっぴいえんどにもYMOにもありますが、大抵は黒歴史となっています。
とはいえ聴けないほど酷いかというとそんなことはなくて、普通に心地いい曲が並んでいます。ただし魔力はない。そして意味合いにも欠ける。話題に上らないのも納得です。
