高橋幸宏の1stを自らで歌い直した作品のライブ盤が届きました。昨年国際フォーラムで行われたコンサートの映像化となります。
再発の際にも感じましたが、今の音としても十分通用するものになっていて、昨今のシティポップブームにも乗っかってとても心地よい音に蘇っています。ボーカルの渋みも増しましたが、何より演奏陣の円熟度が抜群の安定感で、これはもう仕方ない。大貫妙子の40周年や小坂忠のここ最近の活動なんかも彷彿とさせる内容。
それにしてもこの1stでの老成具合はどうでしょう。はちみつぱいの『センチメンタル通り』なんかにも言えますが、最初から成熟していて、それが根本のところではずっと変わらない。もしかしたらここで90年代のポップス志向や今のところの最新作『Life Anew』などの志向が予言されていたのかもしれません。むしろ『ニウロマンティック』が特異だったのか?
ということで、観ていて、聴いていて、とてもゆったりする音楽でした。それでいいのか?いいんです。