ストーン・ローゼズ『The Stone Roses』

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フリッパーズ・ギターを聴いていた際に、「星の彼方へ」の元ネタがストーン・ローゼズの「Elephant Stone」だという記述を『続コーネリアスの全て』で見たので、手に取った作品です。

 

ストーン・ローゼズは以前1枚だけ持っていたような記憶があるんですが、手元にないということは売ってしまったんでしょう。ということはそんなに聴かなかったということかな。しかしながら、その影響力は想像以上に大きくて、先日仕事でご一緒した方にも熱く語られたばかりです。

 

発売が89年。これが1stですが、なるほど60年代の匂いがする。とても爽やかでポップです。そしてギターポップですね。お目当ての「Elephant Stone」はなるほどそっくりで、この辺りのパクリ具合がフリッパーズ・ギター小沢健二コーネリアスの評価を下げているんだろうと推測します。でもそれはきっと関係ない。参照先を見抜けずに楽しんでいた自分を恥じるべきでしょう。その上で、参照した人たちの作品をどう聴くのか。小沢健二コーネリアスもいい音楽ですよね。

 

翻ってストーン・ローゼズですが、そこまで騒ぐことかな、という感覚もありました。当時マンチェスター・ブームの象徴として自分に情報が届いていたのはハッピー・マンデーズだったので、あの辺りの打ち込みのリズム・パターンが特徴的で一過性を感じさせたんですが、そのブームの源流にはこのバンドがあった。それは極めてギター・ロック然としていて、かつ基本的なテイストがポップだったということ。これを見逃していたのは痛い。勉強不足でした。

 

ラストの「I Am The Resurrrection」の展開はカッコいいですね。1stアルバム発表後のシングル「Fools Gold」がボーナストラックで収録されていますが、これはリズムが打ち込みです。この系統のリズムパターンと絡みつくギター、この辺りが電子音にもてらいがない新世代感を出していたんですね。なるほど。