テイ・トウワ『ARBEIT』disc 1

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テイ・トウワのプロデュース、リミックス等の外部仕事集が出ました。2枚組で、1枚目は作曲等まで関わったもの、2枚目はリミックスが中心の編集です。

 

テイ・トウワは師匠の坂本龍一と同じく、歌詞に全く無頓着な人で、ボーカルは音楽の一部として割り切っています。従って、意味などどうでもいい。あくまで「音」として扱う。これはある意味ストイックな音楽への接し方だと思います。

 

1枚目は比較的吉本色が強いんですが、そんな中でもGEISHA GIRLSを筆頭に徹底的に素材にクールに接している姿が印象的でした。たとえ相手がどんな大物であっても、あくまで歌い手は素材でしかない。他の要素と徹底的にフラットに並べて、楽曲としてのトータリティを重視してしまう。この姿勢は見事だと思いました。裏返せば素材は何でもいい。

 

1枚目の中で一番グッと来たのはHI-POSIの「笑う女」という曲でした。これも背景など全く知らずに聴きましたが、端的に音がカッコいい。ただそれだけです。でもこれがテイ・トウワなんですね。