トッド・ラングレンズ・ユートピア『Benefit For Moogy Klingman』disc 3

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ユートピアのライブ3枚目。公演が行われた2011年11月18日はムーギー・クリングマンが亡くなって3日後のことだそうです。これはどう考えても公演自体はあらかじめ予定されていて、その直前に天に召されてしまったと考える方が自然でしょう。何ということか。

 

ムーギー・クリングマンの闘病資金のためにコンサートを開き、そこに往年のメンバーが集結するというだけでも素晴らしいことですが、その2回目が予定されていたことの意図が読み切れないため適当なことは言えませんが、少なくとも記録としては非常にドキュメンタリーとして強い。

 

およそ10年の時を経て発売に踏み切ることも異例な感じがしますし、少し謎めいています。ただ演奏を聴く限りちょっともたついているところもあって、これがリハーサル不足なのか、メンバーの死によるショックなのか、それとも端的に歳をとっているだけなのか判然としません。追悼というにはあまりにも突然のことだったでしょう。

 

ただ時代を越えている感じはする。70年代の演奏からテイストはほとんど変わっていない。それが一番驚いてしまいます。