トッド・ラングレンズ・ユートピア『Benefit For Moogy Klingman』disc 4

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CDとしてはラスト。11月公演の後半ですが、冒頭の「Do Ya」は3枚目の最後と曲が被ってました。こうした基本的なミスがあるところも可愛らしいですね。

 

トッドの場合は、昨年来日してキャリア50年を総括するコンサートをやったばかり。散々迷って行かなかったことを後悔していますが、それ程近年にしては良い内容だったとのもっぱらの噂です。映像化も恐らくされると思うんですが、何せこの2011年公演も9年後の商品化なのでいつになることやら。

 

肝心の内容はここまで聴いてくるとすっかりお馴染みになってしまって余り発見もありませんが、前半よりは演奏が安定しているかな。それにしても初期ユートピアはキーボードが3人もいた特殊な編成でしたので、いきおい内容も器楽的になる。当時はプログレ真っ盛りですので仕方ないですが、それが今どうかというとこれが左程違和感がないという不思議さ。もう音楽に新しい古いもないんですね。唯一80年代の音だけが浮いて聴こえるという時代に最近はなっていると思います。

 

ラストの「Just One Victory」が唯一ムーギーへの追悼の意味合いを込めているコメント付きの演奏となっていて、この公演のメモリアルなところを映し出しています。合掌。