ジョン・コルトレーン『Stardust』

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コルトレーンにずっと手を出さなかったのは、タモリがよく「嫌いだ」と口にしていた影響が何気に大きくて、「コルトレーンがジャズを真面目なものにしてしまった」というような趣旨のことを発言していたのが印象に残っていました。

 

実際、ジャズをほとんど知らない頃にアナログで唯一手にしたヴィレッジ・ヴァンガードのライブはほとんど聴きませんでしたし、今回のこのアルバムもラジオで紹介されなければ恐らく手に取ることはなかったと思います。

 

本作は58年の録音で、まだマイルスのオリジナル・クインテットに在籍している頃の作品です。そのためピアノはレッド・ガーランド、ベースはポール・チェンバースとなっていて、その辺りも今回手にとった大きな理由です。

 

コルトレーンが探究の旅に出る前の成長著しい頃の作品ということもあって、まだ瑞々しい演奏が聴ける。恐らくそんな感じなんだと思いますが、そこかしこに思索的な、バラード中心の深淵に迫るような演奏が見て取れて、それはそれで突き詰めていくといいのかもしれませんが、やはり恐怖を感じます。ジャズを楽しんで聴きたいんでしょうね。考え込むのではなくて。