キンクスのフロントマン、レイ・デイヴィスの07年リリースソロ作品。キンクスは大分聴いてきましたが、メンバーのソロ作品までは手を出していませんでした。多少意識したのはケーブルで観たジュールス・ホランドの番組でソロで出演していた映像を観た時くらいからかな。
聴いた印象は可もなく不可もなく、といった感じで残念ながらグッとくるものがない。そのそも最近はこうした従来のロック、ポップス系を余り聴いていないので今ひとつ響かないのかもしれません。
キンクスも長いキャリアで様々な変貌を遂げていますが、やはり英国然としていた頃の作品がピカイチで、アメリカに寄り添った作品はちょっと食い足りない感じがしていました。この作品もニューオーリンズで制作したもののようなので、音の雰囲気はそうでもないですが、どこかアメリカ寄りなところがある。
バンド活動がほぼほぼピークを過ぎてフロントマンがソロで作品を出すパターンはデヴィッド・バーンやモリッシー、スティング等枚挙にいとまがないですが、どれもが何となくバンドを超えられないような気がしていて、その円熟味に左程の魅力を感じません。この辺の落ち着き、渋さを味わえてこその音楽の楽しみなのかもしれませんが、やっぱりちょっと違うなあ。などと考えてしまいました。