白血病で闘病中の元カーネーション のドラマー、矢部浩志を応援するトリビュート・アルバムが限定でリリースされました。こんな形でご病気の方を応援することができるなんて、何という洒落た試みでしょう。CDを買うことでいちリスナーとしても貢献できるなんて、とても素敵なことですね。矢部浩志さんには本当に頑張って欲しいです。心からご回復を祈念しております。
参加アーティストはOBも含むカーネーション や鈴木慶一、鈴木博文、鈴木さえ子、曽我部恵一、スカート、現在在籍中のControversial Sparkの面々、といった、まるで親戚が集まったかのようなメンバー。ちょうどお盆だし、何となく微笑ましく聴くことができました。
「アザーサイド・オブ・カーネーション 」みたいな感じで、カーネーションの甘美な部分を切り出したかのような趣。例えていうならXTCのコリン・ムールディング作品集みたいな。光の当て方で違って見えるバンド像。そしてその魅力は時に中心点を示すことがある。
全体を通して最も素晴らしいと思ったのは鈴木さえ子のカバー「月の足跡が枯れた麦に沈み」でした。バックにつけるコードで原曲とは全く異なる世界観を創出していて、荘厳かつ綺麗な楽曲に仕上げています。さすがですねえ。
ジャケットも最高。こんな素敵な企画はそうそうないです。