いやあ、それにしてもビル・エヴァンスはどれを聴いてもいいですね。こういった全作品正解のアーティストというのはたまにお目にかかりますが、今回も遅ればせながら発見させて頂いたという感じがします。僭越ながら。
こちらはヴィレッジ・ヴァンガードのライブの1枚目の方ですが、1曲目から痺れます。相変わらず会場のサワサワしたノイズは健在ですが、それを押し切るような音の力強さがあります。しかもグイグイ押してくるというより、骨太で迫ってくるような音。ピアノトリオなので構成はシンプルなのに何故なんだろう。
ベースのスコット・ラファロの追悼盤的な意味合いもあってベースソロが多い演奏になっていますが、これはそもそもこの構成とこのメンバーで各々が主張するスタイルだったということだけなのかもしれません。グリグリ弾くというより、押し出されてくるといった感じ。3人とも弾きまくってますし。
そうか、ビル・エヴァンスはこんなに良かったのか。今回は名盤4作品を聴きましたが、これはコンプリート系のアーティストですね。今後片っ端からいってみたいと思います。