Lamp『東京ユウトピア通信』

f:id:tyunne:20201115055632j:plain


続いて2011年リリースの作品ですが、こちらは音が明るい印象を受けました。ラテンのリズムも登場していたりしていて、突き抜けた感じが音に表れています。

 

発売時期を見ると震災前ですので、もしかしたらその辺りも影響があるのかもしれません。少し楽天的な感じがしますね。震災後だったらこんなに明るくできなかったんじゃないかなあ。

 

このバンドは女性ボーカルをメンバーに抱えていることが曲の構成上のバリエーションを増すのに役立っていて、ボーカルが次々に変わる構成がとても色鮮やかに耳に響いてくる効果を出しています。時に楽器のような高音とウィスパーボイスで耳に囁かれると、聴いている側は1ミリ体が浮いてしまうような。

 

音の質感にあった渋さが一旦飛んだ感触があるので、震災後にどういった展開があったのか、少し興味がわきました。この辺りの変化を楽しめるのは固め聴きの特権ですね。