ナッズ『Nazz』

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遂に手にしたナッズの1st。68年リリースのトッド・ラングレンの原点です。この作品に既に後の代表曲「Open My Eyes」と「Hello It's Me」が収録されているというのは驚くべき事実ですが、荒削りながら音作りやコーラスの美しさ、といった要素は既にこの時点で表現されている。その点は今回聴いて驚きました。やはりファースト・アルバムというのは侮れませんね。

 

しかし、この3年後にはトッドはソロの1st『Runt』をリリースするわけだし、翌年にはもう代表作の『Something / Anything』を作っている。ここで「Hello It's Me」は再演されるわけですが、その成長ぶりは見違えるほどです。しかしその間、たった4年しか経っていない。

 

ここはトッドの早熟さを指摘しても良いかと思いますが、それよりもその変化の度合いと時間の短さに驚きを隠せません。そして68年という年が物凄く昔なのかというとそうでもないと思える。自分が生まれた年なので物凄く昔なんですが、音楽はそこから余り変化していない。

 

音的な古さは勿論あるし、物理的には四半世紀が経過しているんですが、価値観が変わっていない。ロックのイディオムが60年代からずっと地続きで、それ以降新しい形態は出てきていない。とまでは言い切れないですが、ポップミュージックという範疇では左程の変化はないのではないでしょうか。現役で活動しているトッドの姿を見て本作を聴くにあたってそんなことを感じた次第です。