62年録音作品。以前聴いた『How My Heart Sings』と対をなす作品だそうですが、とにかくびっくりしたのは音の良さ。SHM-CDだからだと思いますが、冒頭から驚かされました。
1曲目の「Re: Person I Knew」という曲でイントロはピアノソロなので油断して聴いていたんですが、唐突に左側から入るドラムの音に驚いて左側を振り向いてしまった。普段、最初に作品を聴くときはヘッドフォンで聴いているんですが、何事か起こったのかと思って辺りを見回してしまった程です。こういう経験はこれまでに余り無いですね。
ビル・エヴァンスはとにかく外れがないですが、盟友スコット・ラファロを事故で失った後に1年のブランクを経て録音された作品が本作と『How My Heart Sings』、そのバラード集の方がこの作品、とのことですのでいわば復活作にあたるんですが、そんな背景は関係なく素晴らしい作品となっています。凄い凄い。全部いいなあビル・エヴァンス。