ビル・エヴァンス『Live In Tokyo』

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73年の来日公演を収録したライブ盤。70年代のビル・エヴァンスを聴くのはこれが初めてですが、驚く程変わっていない。少しフュージョンっぽくなっていたりするのかな、などと想像していましたが、そんなことはなくクオリティが一定しています。

 

音が理知的ですが、かといってエモーショナルではないかというとそんなことはなく、一音一音の確実なタッチとともに感情が伝わってきます。70年代の日本の観客というのがどんな感じだったかは分かりませんが、少なくともビートルズの来日公演から10年弱は経っているので、もうそんなにきっちりした礼儀正しい観客ではなくなっていた・・という訳でもないかな。きちんとしてそうですね。

 

ピアノの弾き語りライブという意味では坂本龍一の作品にも近い線があるのかな、と考えながら聴いていますが、やっぱりちょっと違うかな。何でしょう、やはり理知的だけではない響きがある。これがクラッシックとジャズの出自の違いなのではないかと思います。