2枚目。全体を通して意外だったのは当時カセットのみで発売されたミニアルバム『Alchemy』からの楽曲が多く演奏されていること。
インスト主体のアルバムでしたが、結構ポップな作りでもあって、何となく聴きたくなる作品でした。そこから選曲されているのが多いということに思いを馳せるべきでしょう。
戦メリに歌詞をつけた「禁じられた色彩」というびっくりする演奏も飛び出しますが、一瞬で終わってしまいます。この辺りはサービスかな。
世紀が変わってからのデヴィッド・シルヴィアンは孤高の現代音楽家のようになってしまって、すでに彼岸の世界へ旅立ってしまったかのようですが、まだ俗世間にいた頃のこうした記録はとても貴重。
ライブがあまり好きではなかったという話なので、その後も音源は少ないですし、もう二度とそうした姿を見ることはないでしょうが、今回の音源で追体験すれば良いので、そういった意味でも非常にありがたい発掘でした。
「Gone to Earth」のグルーヴィーなアレンジは非常にいいですね。