プリンス『Sign O' The Times (Super Deluxe Edition) 』disc 7

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最後は87年オランダ、ユトレヒトでのライブ。プリンスのライブは友人に連れられて一度だけ観に行ったことがありますが、そのエンタテイメント性、サービス精神に感心したものでした。当時は余りプリンスの音楽に詳しくなかったので左程実感が湧かなかったんですが、大衆音楽としてスタジアム級のステージをこなす雛形は充分に整っていたと思います。

 

シーラEがメンバーに加わって大いにフィーチャーされていますが、この辺りの記憶は微かにあって、当時プリンスといえばプリンス・ファミリーのシーラEみたいな感じでした。女性のパーカッショニストというのも意外な選択で、とても躍動的に映ったものですが、この頃はそろそろヒップホップの台頭にプリンス自身が追いつけなくなっていた頃ではないかと。全盛期に翳りが見え始めた頃ですね。

 

単なるメジャー・アーティストかと思っていたら意外と奥が深くて結構にマニアック。そして多彩で美しい。カッコいい曲も沢山ある、ということで、ああプリンスは凄い人なんだなあ、と再発見するのは大分後になってからです。もう90年代後半に入ってからじゃないかなあ。『Sign O' The Times』は文字が様々にデザインされたPVで印象に残っているくらいで左程記憶に残っていませんでしたが、高橋幸宏がラジオで紹介した「Starfish And Coffee」だけは引っ掛かっていた。そんな作品でした。

 

この時期のライブを映画化した作品も以前録画して観たんですが、どうしても記憶に残らない。何故なんだろうなあ。ちょっとグルーヴに欠けるからかなあ、などと考えながら聴いています。