ラリ・プナの19年にリリースされたEPも配信とアナログのみでCDは出ませんでした。先日聴いた細野晴臣の映画音楽集と一緒ですね。
こうしたリリース形態が多いということは、やはり余程CDが採算に合わないということで、出ないよりは配信でリリースしたほうが良い、でも物理的なリリースがないのは寂しいのでアナログを切っておく、ということでしょうか。アナログは単価が高いですが、音がいいのとジャケットの存在感が大きいので、作品としては残す価値がある。しかしなかなか再生環境と経済面から手が出にくいのも現実です。そこで配信の出番となる訳ですね。
ということでリリースから随分時間が経って聴きましたが、もう既に自らのスタイルを確立した感があって、その流儀に則って今回は若干生楽器の比率が高い、という感じに聴こえます。基本はエレクトロニカですが、ベースがポップなので聴きやすい。加えて囁くボーカルと控えめな音の粒。順調にキャリアを重ねているように思えます。
エレクトロニカも流行り廃りのように捉えられるきらいもある中、こうして伝統芸能のようにスタイルを貫くバンドがいてくれるととても心強く感じます。