ラスト。やっとここまで辿り着きました。ここでのメインは70年のジョン・ピール・セッションでのジェイムス・テイラーとの共演。全部で5曲しかありませんが、やはりコーラスワークや2本のギターの絡みはとても素敵です。
従来であればジョニ・ミッチェルの弾き語りでストロークやコード・カッティングで聴かせる曲もジェイムス・テイラーの弾くメロディと組み合わさるといきなり演奏が立体的になって奥行きを増してしまいます。「The Circle Game」なんかは本当にいい演奏。ずっと聴いていたいですね。遥か彼方の地平線まで見える晴れた風景のような、清々しい景色を想起させる演奏です。
このパートに極まっていますが、この後のジョニ・ミッチェルはよりジャズやフュージョンの方向に舵を切っていきます。そしてその時期がやっぱり活動のピークなんじゃないかと思うんですが、それまでのこうしたフォーキーな佇まいも極めて美しい。そうした姿が堪能できるアーカイヴでした。聴けて良かった。
最後に入っている『Blue』のセッション音源の内、「Hunter」がやたらとグルーヴィーでカッコ良かったことを付け加えておきます。