高橋幸宏『IT'S GONNA WORK OUT 〜LIVE 82-84〜』disc 2 YUKIHIRO TAKAHASHI TOUR 1982 WHAT ME WORRY?

2枚目は凄いことになっています。前半にもゲストで出てきた鈴木慶一に加えて、坂本龍一加藤和彦、そして最後にはデヴィッド・シルヴィアンまで出てきてしまう。これはもうYMOとJAPANとミカバンドが一緒になったような話で、82年の時点で既に高橋幸宏は自らの活動の集大成をステージ上で表現してしまっている。ここら辺は人柄のなせる技で、後年のワールド・ハピネスに繋がっていくように思います。

 

セットリストも凄くて、初っ端は立花ハジメの「H」に始まり、同時期にリリースされた細野晴臣のソロ『フィルハーモニー』から「Sports Men」も演奏されます。これなんかを聴いてると昨今のカントリーバージョンでのリバイバルとほとんどノリが変わらない。今も昔も楽しかったんだな、と感慨深く聴けてしまいます。

 

坂本龍一が黄色い歓声で迎えられた後に演奏されたYMOの楽曲「Key」とラストの「Cue」を聴いていると、前年の81年のウィンターライブでのクールな音と、その後の散開ライブでの暖かい音との中間を行っていて、かつ豪華メンバーで彩られる音が祝祭感を増し増しにしていて非常に楽しい。この感覚は同時期のJAPANの解散ライブにも似た大団円ぶりです。とても楽しそう。これは幸せな音源を手に入れました。