高橋幸宏『LOVE TOGETHER』


高橋幸宏さんが亡くなってしまった。謹んでご冥福をお祈りいたします。

 

50周年の記念コンサートに出演が叶わなかったので非常に心配はしていたんですが、やはりこうした結果になってしまいました。ただ、大滝詠一さんのように突然の訃報ではなかったので、ある程度心の準備ができていたのは良かったと思います。勿論いなくなってしまうのはちっとも良くないんですが・・。

 

50周年を記念して出た書籍はしばらく前に買って読んでいました。ここにもご本人のコメントはなく、ご帰還を願う友人たちのコメントで成り立っている本でした。リリー・フランキーが「幸宏さんは親友。だから連絡しなくても何となくわかる。」と話しているのが印象的でした。自分の親友にもそうした人がいて、しばらくぶりに会っても大体同じようなことを考えているので、ここは非常に共感できました。

 

50周年記念コンサート用に高野寛が書き下ろした曲を聴きながらこれを書いていますが、これが結果的に追悼の楽曲になってしまったのは非常に残念でなりません。坂本龍一さんとの対談が先の書籍の最後に収められていて、とても仲が良さそうで微笑ましいんですが、お二人とも70歳にして闘病の最中にあったのは非常に心苦しいことでした。

 

ここで前向きになるのはとても難しいことですが、後はただひたすら作品を聴き続けていくこと。リスナーとしてはこれしか出来ませんね。それで充分だと思います。作品が残されるというのはシンプルにそういうこと。追体験が永遠にできる。