電気グルーヴ『SINGLES and STRIKES』disc 2

2枚目はリリースの時点で「今でもまだ聴ける曲」を集めたディスク。こちらの方がいいですね。

 

上物に乗っかるボーカルが何なのかはあまり関係なくて、端的にバックトラックがカッコよかったりインストが主体の曲が選曲されていたり、といった内容で、非常にクールだと思います。

 

中でも「Neu Neu Neu (soft ball mix)」はとても素晴らしくて、アルバム収録のバージョンよりはかなり良くなっている。これはいいものを聴けました。

 

「今でも聴ける」ということは「時代の風化に耐える」ということなので、今後何十年経っても質感が変わらないんだろうと思います。

 

電気グルーヴは「俗」の部分も表現しながら同時に裏で快楽原則に基づく「質」を追求するという二面性を維持しながら進んでいるユニットなので、こうしたベスト盤では明らかにその二つの側面が見えてきます。このユニットの構造を端的に表している好盤。手にして良かった。