yanokami『遠くは近い』


2011年にリリースされた矢野顕子レイ・ハラカミのユニットによる2ndにして最終作。発売当時はスルーしていましたが今回やっと手に取りました。

 

1stが圧倒的なクオリティでしたので、この2ndが霞んでしまっていましたが、どうしてどうしてちゃんとカッコいいです。レイ・ハラカミのビートに若干複雑さが足りない、とか収録曲がカバー中心、とか色々と言えたりもしますが、基本的には素晴らしい音楽。余り凝りすぎていないのもいいと思います。

 

それにしてもカバー曲はほとんど原形を留めていない。元々矢野顕子のカバーはそういった傾向がありますが、レイ・ハラカミもそうで、原曲を作り替えてしまう。どちらも天才的です。カバーは荒井由美オフコース坂本龍一デヴィッド・シルヴィアンローリング・ストーンズ、と多彩な選曲。これはもしかしたらSuper Folk Songの電子版なのかもしれない。そう考えるととても興味深く耳を傾けることができます。