96年リリースの3rd。メトロトロンから作品を出し始めて2作目の作品となりますが、グランドファーザーズの西村哲也をはじめとしたバンドメンバーを従えてのサウンドは大分こなれてきています。もう少しポップかなと思っていましたが、意外と汎用的な感じもしました。
録音は湾岸スタジオ。プロデュースには鈴木博文も名を連ねています。ここにWan-Gan Kingの安定感がある。マイナーでもメジャーでもない存在としてライダーズのスタンスを自然に吸収してしまったもの。
この人は映画やウルトラセブンがお好きとのことで、ジャケットの感じも何となくそのように見えて来ます。1stには「怪しい隣人」をモチーフにした曲もありました。ウルトラセブンは年末にWOWOWでリマスター版が一挙に放送されるようですね。あの世界観は自分も好きです。
捻くれ具合が落ち着いて来て最新作にあるような佇まいに一直線に繋がっているような感覚も漂っています。先日新作を聴くまでこんなに沢山作品を出していたことを知りませんでしたが、着実に活動を続けていたんですね。20年で6作品というのは決して多作ではありませんが、今回そのすべてを追うことができるというのは非常にありがたいことです。チェックするのに相当時間を要すると思っていました。大量処分された方に感謝したいと思います。