10cc

10cc『Meanwhile』

92年に10ccが復活すると聴いた際には狂喜乱舞しましたが、結果的にゴドリー&クリームの参加は一部に留まってしまったため若干残念な出来となってしまった作品です。今聴くと上品なAORのようでなかなかいいんですが、やっぱり全盛期の再現を一回でいいから行…

10cc『Deceptive Bends』

ゴドリー&クリーム脱退後の77年リリース作品。非常に頑張っている作品という印象です。これ以前のアルバムに比べて聴く機会は少ないですし、これ以降のアルバムには手を出していないのでどうしても印象が薄くなりがちです。ただ、リードトラックの「愛ゆえ…

10cc『How Dear You!』

ムーンライダーズから椎名和夫が脱退する際の決め手となったのは、今後のバンドの方向性が10ccかスティーリー・ダンか、との問いに10ccだと鈴木慶一が答えたことがきっかけになっている、という話があります。同時期に活躍した2つのバンドの中で、よりテクニ…

10cc『The Original Soundtrack』

75年リリースの3rd。大作ですが、10ccとしてのバランスが保たれていたのはここまで。次作を最後にバンドは分裂してしまいます。この息の短さはまるではっぴいえんどのようですね。 代表曲の「I'm Not In Love」は異常な曲で、こんな前衛的なアレンジの曲がヒ…

10cc『10cc』

10ccの73年リリース1st。どうしてもリードトラックの「Donna」の印象が強くて、ビートルズの「オー・ダーリン」の焼き直しのようなイメージで捉えてしまうんですが、よく聴くと各曲の構成はとても凝っていて、久しぶりに聴くとその魅力に魅せられてしまいま…

ゴドリー&クリーム『History Mix Vol.1』

ゴドリー&クリームのアルバムで唯一持っていなかったのがこの変則的なベストアルバムです。 基本的に映像版が主役で、音については聴いたところで無意味かと思っていたのが理由ですが、やはり混沌は感じる。何故にこうした形態での作品としたのかその意図が…

ゴドリー&クリーム『Ismism』

ゴドリー&クリームの81年リリース4作目。比較的打ち込み主体のアルバムですが、何といっても『ウェディング・ベルズ』が収録されているのが偉い。この曲はPVが秀逸で、VHSで『ヒストリー・ミックス』を観ていた頃に感動したものです。 冒頭の『スナック・ア…

ゴドリー&クリーム『L』

78年発表の2nd。これは初聴き。 よく10ccは分裂後のゴドリー&クリームを是として残りを否とする論調を見かけますが、それはある意味解散後のジョン・レノンとポール・マッカートニーを論じるようなもので、やっぱりフルメンバー時代の10ccが一番良かったよ…

ゴドリー&クリーム『Birds of Prey』

地味だなあ、これは。 83年リリースのゴドリー&クリーム5作目。とはいえ何といっても冒頭の『My Body The Car』ですよ。この曲の秀逸さはイントロのクラフトワークみたいなヴォイスから始まる一貫した声による芸術です。短いですがとても刺激的。でも残念な…

ゴドリー&クリーム『ギズモ・ファンタジア』

77年リリースのゴドリー&クリーム1st。年明けに10ccのボックスを聴いていましたが、その中にも入っていた『ギズモ・マイ・ウェイ』の音を聴いて、もしかしたらこの音が全体的に展開されているかもしれない、と思い、デヴィッド・ボウイと共に中古で手にとっ…

10cc『Tenology』disc 4

ラスト。B面とレアリティーズということで、初収録は少ないものの自分としては初めて聴く音源が多いディスクです。どの曲も聴きどころがあって、やっぱり普通にいいグループだったんだな、と改めて思いました。 ゴドリー&クリーム脱退のきっかけとなったギ…

10cc『Tenology』DVD

時間の関係でDVDを先に観ることにしました。ボリュームはありますが、意外とあっけない印象です。 まずは単純にケヴィン・ゴドリーがドラマーだったことを再認識。ゴドリー&クリームでフロントに立っている印象があるので、バンドで後方にいる姿が意外に映…

10cc『Tenology』disc 3

3枚目はゴドリー&クリームの書いた曲が中心です。大分印象は違って複雑な楽曲が並びます。キリンジでいえば堀込高樹パートとでもいいましょうか。やはり10ccの頭脳はこちら側にあったと思わざるを得ません。大好きな『The Sacro-illiac』も入っています。こ…

10cc『Tenology』disc 2

2枚目はゴドリー&クリームが抜けた後のアフター10cc。5ccになってからの10ccは鋭さに欠けて評判もよろしくないですが、実際自分も持ってなかったり聴かなかったりで愛着はほとんどありません。ポップと前衛の絶妙のバランスが10ccの良さだったので、甘さば…

10cc『Tenology』disc 1

10ccのデビュー40周年記念ボックスが出ました。当初は国内盤を狙っていましたが、同じ金額を出せばキンクスのボックスも買えることに気付いて輸入盤に切り替えました。そのため、これからしばらくボックス聴きが続くことになります。 ディスク毎に何かテーマ…

10cc『Sheet Music』

10ccというと『I'm Not in Love』という感じなんですが、実はその前の2ndが非常に好きでして、こいつはセンス爆発の名盤だと思っています。 強烈にいいのは『The Sacro-iliac』という曲で、めくるめく展開に失神必至。地味ですがこれ程の名曲はないと思いま…

ゴドレイ&クレーム『Freeze Frame』

79年リリースのこのアルバムはアナログで持っているが、ゴドレイ&クレームの作品としては一番印象に残っているものだ。ただ、後期10ccの目眩のするような感覚が先鋭的な部分をむき出しにして残っており、特に3曲目の『I Pity Inanimate Objects』なんかは…