小沢健二とスチャダラパー『ぶぎ・ばく・べいびー』


今夜はブギー・バック」から30年ということで、小沢健二スチャダラパーが再度邂逅しました。今回の方が断然カッコいいですね。

 

94年に「今夜はブギー・バック」が出た時は小沢健二の歌がなんとなくゆっくりしていて、ちょっと冗長な感じがしました。しかし、だからこそ良かった。きっと歌いやすくて覚えやすかったんだと思います。翻って今回はどうかというと、より複雑で高度。特にラップの裏で歌が入る瞬間とかは抜群です。珠玉の3分間ですが、歌えて覚えやすいかというと、そこは難易度が高い。

 

ボーナストラックで入っている4人の対談は30年間を30分で振り返る内容に結果的になっていますが、これも聴きごたえがあります。「人口の70%は昭和生まれ」「90年代は別に面白いと思っていなかった」みたいな話にはハッとさせられますし、今の方がものづくりとしては余計な気遣いがなくてやりやすい、みたいな話もいちいち納得できます。

 

30年という時が以前に比べて感覚的な長さを持たないことを証明するかのような文化的な事象が今回のリリースになっていると思います。